【エピソード#2】『Little Women』誕生まで~テーマに自信がなかったルイザと彼女の才能を信じた父ブロンソン

Little Womenを担当したロバーツ・ブラザーズ社編集者トマス・ナイルズ氏 1867年、ルイザは出版社ロバーツ・ブラザーズ社(Roberts Brothers)の編集者トマス・ナイルズ(Thomas Niles)から「女の子のための本を書いてほしい」という依頼を受けます。 実はその出版依頼について、父ブロンソンが当時ボストンで暮らしていたルイザに宛てた貴重な手紙が残されています。 ルイザ、君とボストンで会った後、私はロバーツ・ブラザーズ社を訪ねたんだよ。そこで、ロバーツ・ブラザーズ社が、私の著書(『タブレット(Tablets)』)の出版(1868年9月に発刊された)に向けた用意があることを知ったんだ。 そしてロバーツ・ブラザーズ社が、君に女の子のための本を書いて欲しいと依頼していた件について話をした。彼らは、遅くとも9月までに書き上げてほしい、ということと、200ページ以上の本にしたがっていた。 ナイルズ氏は君の文才をとても高く評価していて、今後名声がさらに高まるだろうと考えているようだ。彼は、君と、私の出版者(パブリッシャー)になりたいと願っていたよ。 さあ、ルイザ、早く家(オーチャード・ハウス)に帰ってきて、お話を書いておくれ。 父より(1868年2月19日) この文面からは、ブロンソンがルイザの文才を認め、作家としての成功を願っていた様子が強く伝わってきます。また、ルイザがどんなに優れた作家で、女の子のための本を書くのに適した人材であるか、ブロンソン自身がナイルズ氏とのやり取りの中で、売り込んでいたこともうかがえるような内容となっています。 出版前は辛めだった?自己評価 一方でルイザ自身は、そのテーマが好きではなく、自分の姉妹以外はよく知らない、とあまり前向きではありませんでした。そこで、自分たちの面白おかしな体験を書いてみようと家族をモデルに執筆を始めることにしました。「でもきっとうまくいかないわ」とそれほど乗り気ではなかった様子がうかがえます。 Mr. N wants a girls’ story, and I begin “Little Women”. Marmee, Anna, and May all approve my plan.  So I plod away, though I don’t enjoy this sort of thing.  Never liked girls or knew many but my sisters, but...

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